2012年1月21日土曜日

「病理画像を見る」ということ

超音波検査をする者にとって、病理画像を見るというのはとても大切なことです。
全ての答えはそこにあるからです。
 (すっきりしない時もたまにありますが...)

でも、病理画像を確認できる環境にある人が実は少ないのではなかろうか...?と思うことがあります。

病理画像を確認できるということは、同じ施設に病理検査室があることが条件の一つにあがります。つまり大きな総合病院などでしょうか?

では、検診センターなどはどうか...? 
精査を依頼して紹介先で生検や手術が行われれば、紹介状の返信が来ると思います。
その返信はおそらく文字で書いてあるのみで、病理の画像がついていることは、まずないのではないでしょうか?
そうなると、足しげく関連施設のカンファレンスなどに通い病理画像を見るしかない...となると思うのです。
自分のおこなった検査の確認は全ては出来ないにしても、少しは良いかもしれません。

病理画像を確認できないのは、答えのない問題集をただひたすら解いているかんじでしょうか?

どんな学会や講習会に出かけても「病理画像は大切です」「確認しましょう」といわれます。言われる方はたいてい大きな施設(病理検査があり、病理医がいる)の人です。

検査技師が超音波検査をする機会が増えたとはいえ、おそらく検診部門で検査をする人が増えているのではないかと推測しています。
検診部門の精度が上がることが、精密機関にとっても重要なことだと思っています。
すると、おそらく病理画像の確認が難しいと思われる施設の人たちが、自分の行った検査の画像の確認をする為にはどうするのが良いのでしょう?

検診施設と精密機関とのスタッフの情報交換が密にできればいいのでしょう。
関連施設のカンファレンスに行きまくる。これはその施設がオープンカンファレンスを行ってなければ、難しいかも...
紹介状の返信に病理の画像がつくのも良いと思うのですが、これは難しいことなのでしょう(おそらく個人情報保護なども関係してくる...)

勉強会などでもちろん画像と超音波の対比を見ることも大切です。
が、自分の行った検査で、ギモンに思ったところが解決されることも大切だと思います。
超音波を行っている人が、より多く病理画像を確認できるようになれば良いと思っています。
地域で、そういった検診施設と精密施設の医療者側の連携が上手く行くようなシステムが必要なのかな...などと考える今日この頃です。




2012年1月5日木曜日

テスト

BloggerのiPodアプリを見つけたので、早速使っています。

取り敢えずテスト投稿です。


上手く出来れば、便利に使えるかな...


2012年1月4日水曜日

素朴なギモン...術前化学療法って...

以前勉強会で、遭遇した症例です。

 3cm近い腫瘍で、術前の組織診断は「充実腺管癌」でした。
術前化学療法を行い、MRIでもエコーでも画像的に全く認められなくなっていました。 

で、手術ですが... RVSで確認をして腫瘍があったところから2cmマージンとっての切除となっていました。
術後の病理画像でも、癌細胞はきれいになくなっていました。
瘢痕のようなものだけになっていました。
 その症例を見ていて、こんなにキレイに消えてなくなるんだなぁ...と思ったのと...

 あれ?

 せっかく無くなったのに、あんなに切除しないといけないの?と言うギモン...。

 で、聞いてみました。

 すると、先生の答えはこうでした。

 いくらMRIやエコーなどの画像上なくなっていても、細胞レベルでは癌細胞が残っていることもある。 それは取ってみて、顕微鏡で見て初めて判ることなので、やはり最初に癌があったところは取らないといけない。

 そうか... 確かに、病理画像を見てこんなに何も残っていないのなら、切除しなくても良い...と言えるのは、やはり切除して顕微鏡で見たからで、結果論なんだなぁ。
少しでも、残っていたら、それは再発になってしまうのかも? 
せっかく、無くなったのなら手術しなくてもいい方法もあるのかな?
小さく切って放射線療法と言う手もあるのかな?
患者様の希望もあるだろうし...。


 今回は、術前化学療法って本当になくなる人はなくなるんだなぁ..と感心したのと、やはり、病理診断って大切で、大変だと言うことを学びました。

2012年1月1日日曜日

明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。


慌ただしく、年が過ぎ、ついに2012年になってしまいました。
このブログもなかなか更新出来ない日々が続いています。


最近の傾向として、ブログに書きづらいと言うことが理由にあります。

ん?

つまり、まぁ、個人情報みたいなものでしょうか....


不特定多数の人がみる訳ですから、細心の注意を払って書かなければいけません。
ただ、少なからず私のことを知っている人が読むと判ってしまうこともあると思うのです。

そうすると、この話題はやめておこうかな...とか、これには触れずにいようかな...とか。
本当に気をつけて書かないと、本意ではなく人を傷つけてしまう恐れがあるからです。


このブログを始めた頃は、自分が検査をしていく上で疑問に思ったこと、患者様の会話から大切だと思ったことなどを共有できればいいかなと思っていたのですが、(もちろん個人情報は伏せて)それもなんだか書きづらく、どう書いたらいいのか本当に難しくなってきました。

超音波検査とは1人で密室で行う検査です。
独りよがりにならない為に、他の人はどうしているのか、そんな情報交換はとても大切だと思うのです。
教科書にはない、経験しないと判らない物も数多くあります。そんな経験を、人の経験談と共有することで、疑問解決、上達になればいいと思うのですが...難しいところです。



そうは言っても、細々と疑問を書き続けて参りたいと思いますので、本年もよろしくお願いします。