2009年10月30日金曜日

周りの協力あってこそ

今日は乳検の当番でした。
4人でローテーションで廻っているので2週間に1度のペースです。
 (私の本音は毎日やっても、楽しいと思っているのですが...)

子どもの学校から、熱がありますと呼び出しがかかり、結局検査途中で交代してもらって帰りました。
自分の検査した人の、医師の結果を聞かずに帰ったので何とも中途半端な感じがします。
でも、これが子育て中の働く女性の現実か...とも思います。
周りの同僚の協力があってこそ、働ける訳だし、家族の協力があってこそ勉強会や学会に参加できる訳です。

おそらく乳がん検査、治療を取り巻く環境の中には女性医師、技師が沢山いて、その人たちもまた子育てをしながら仕事をして行く訳です。
患者様にも子育て世代が多く、治療をする側も、される側もみんな周りの協力があってこそです。
男性医師も、技師もまた同じように家族の協力があってこそ、バリバリと仕事ができるのしょう...おそらく。聞いた事ないけど。 


ただ、他の科に比べて女性職員が多いのが乳腺領域の特徴だと思うので、やはりお互いが助け合って仕事ができると良いなと思います。

 

2009年10月25日日曜日

浸潤性微小乳頭癌

水曜日、超音波検査を行い、強く悪性を疑う人に穿刺吸引細胞診を行いました。
その結果を見せてもらいに金曜日にカメラを持って細胞診の部屋へ行きました。

細胞検査士の人から、『すごいの出たよ』と言われ、『え?』と思い顕微鏡をのぞきました。


浸潤性微小乳頭癌(invasive micropapillary carcinoma:IMPC)を強く疑う。と、言われました。そこには、教科書に載せてもいいような典型的な像がありました。

超音波所見は等エコーで、後方エコーもやや増強。粘液癌を疑うとして、C5で出しました。

粘液は?と尋ねると、ない事もなかったけど...と言う答えでした。
粘液癌の一部が微小乳頭癌となったのか、微小乳頭癌の一部が粘液産生能を獲得したのかわからない。細胞診的には後者の感じがすると言う事でした。
腫瘤の一部に粘液が溜まっているようにも見えるところがあったように見えたのは...? 

同側の違う場所に低エコー域があり、DCISか乳腺症か? と言う所見もありました。
反対側にも乳管の拡張が目立つところがありました。





浸潤性微小乳頭癌...超音波所見は特徴的な画像はなく、硬癌のように描出されたり、粘液癌のように描出される事もあります。
通常の乳がんよりも脈管侵襲、リンパ節転移の頻度が高いとされています。

2009年10月21日水曜日

ポーカーフェイス

私は、何事もすぐ動揺してしまい、すぐ顔に表れてしまいます。

超音波の検査は、患者様と1対1で個室で検査する事が多いので、ポーカーフェイスを決め込まないといけません。
悪性を疑う所見があっても、何食わぬ顔で検査をし続けなければいけません。

私は、その何食わぬ顔が出来なくて、すぐ動揺してしまいます。
腹部領域でも乳腺でも、悪そうなものがあると、緊張してしまいます。

いつどんな時も、冷静に落ち着いて検査できる精神が欲しいと思います。


なかなかクールになれない....。

2009年10月18日日曜日

見直し

今日は午前中だけ仕事でした。

仕事が終わって、少し時間に余裕があったので、昔のカルテを見たり紹介先から戻って来た結果を見比べていました。

昔のカルテを見ていると、思いがけない発見をする事があります。
写真を見て、その時は気がつかなかったもの、またその逆。

帰って来た結果はなるべくチェックするようにしていますが、見落としていたものなどもあります。

なるべく、自分の検査した結果は追いかけて自分にフィードバックさせたいものです。
そうすると自分のためになると思います。

今日は細胞検査士の人と一緒に出来たので、細胞診の解説も聞く事が出来て良かったです。
検査は一人でする訳じゃない。 
色々な人の意見をたくさん聞いて、また明日から頑張りましょう。

2009年10月12日月曜日

レポート実例集

JABTS23の書籍のコーナーで見つけた本です。





タイトルだけて見て、レポートの書き方かな...と思ったのですが、手に取って中を見てみると、レポートの書き方はもちろんですが、各症例ごとに依頼内容と、写真、所見、ガイドポストまで丁寧に書いてありました。
乳腺超音波の症例とあわせてレポートの書き方の勉強になると思い買いました。

ちなみに著者は、住友病院の尾羽根先生です。

JABTS23 2日目

昨日、JABTS23を終えて無事帰って来ました。

2日目は『産婦人科と乳癌との関わり』というワークショップに参加してみました。
思った以上に産婦人科で乳がん検診を受けている人が多かったので、少しびっくりしました。
(ある都市では、受診者の7割が産婦人科開業医で検診を受けていました。)
産婦人科の先生方も、MMG導入当時は見慣れないMMGの写真に苦労されたようですが、勉強会、講習会を重ね、検診に取り組んでおられるようでした。

中には分娩を取りやめて、婦人科、乳がん検診に力を入れ、先生も技師も認定をとって頑張っています。という開業医さんもいらっしゃいました。
たしかに、婦人科検診に行った時にそこで同時に一緒に出来るのが良いのかもしれません。


出産のために産科にかかると妊娠中期あたりから、おっぱいのケアが始まります。
そのときにあわせて、乳がん自己検診の啓発も一緒に出来ると思いました。
自分の経験から言って、おそらく一番真剣にじぶんのおっぱいの事を考える時期だと思います。それは、自分のためでなく、産まれてくる子どものために良い母乳を出したいと考えるからですが、産まれてからもマッサージをしたり食べ物に気を付けたり。
助産婦さんのマッサージもありますし。(これが痛いのなんの...)
もちろん、妊娠時期の胸は張っていますし、シコリとわかりにくくなる事もあると思いますが、自分のおっぱいを考えるという意味では一番良い時期なのだろうと思います。
妊婦検診の時に、MMGはしなくても、超音波で胸を見ても良いような気もします。産科の先生はエコーはお手の物でしょうし。(もしろん妊娠期変化はあると思います。)


産科の先生曰く、『乳がんのリスクを下げるには子どもをたくさん産んで、母乳を長く与える。』だそうです。


婦人科の先生方はホルモン補充療法中の乳がん検診など、いろいろ大変そうだなと思いました。
ただ、受診する側としては同じ先生に見てもらうのが良いかな?とも思いました。

2009年10月10日土曜日

第23回日本乳腺甲状腺診断会議

今日は東京のJABTSの大会に参加しています。

たどり着くまでに、いろいろありましたが、それはまたマーサのつぶやきで詳しく。


さて、JABTS。
とても勉強になります。そして、私が思っている以上に超音波検査にたくさんの事が求められているんだなぁ...と感じました。

そして、やはり装置の性能は診断にかなり影響してくると思いました。
JABTSは外科医、放射線科医、病理医、そして臨床検査技師、放射線技師...とおおくの職種が集まる会なので、本当に色々な立場からの意見があっておもしろいです。
こういう会で、臨床医の意見が聞けるのは良いと思います。

今日はスケジュール満載だったので、疲れました。

明日もがんばろ。



ホテルの部屋に入ったら、こんな物が!!! 




サービス良いなぁ。 お風呂上がりに足裏マッサージしよ。

2009年10月9日金曜日

JABTS 大会

明日から東京でJABTSの大会があります。

息抜きもかねて、参加してきます。
久々の東京でワクワクするわぁ〜。

目的はあくまでも、勉強ですが....。

たくさんいい話が聞けると良いな。

本で読むのとは違って、色々な新しい意見のぶつかり合いが聞けるのが、学会のいいところ。


近くにある温泉にも入れるかしら?

2009年10月7日水曜日

失敗と反省、そして前進

今日はすこし、失敗談をお話しします。

先週超音波の機械のデモが来ていました。
普段使っている物はエラストも付いてなく、Bモードだけの検査です。
(カラーもかけません)

デモ機でエラストあり、カラーありで、気持ちが舞い上がってしまいました。
冷静にBモード画像だけで判断すればどう見ても悪性所見なのに、色々な機能に惑わされてしまいました。
普段使い慣れていない機能に、引っ張られてしまいました。


いつ、どんな時も平常心で検査できる強い精神が欲しいです。
自分には沢山いる患者様でも、患者様にとっては1回の検査です。

まだまだ、修行が足りません。


お寺に座禅でも組みに行こうかしら....。

2009年10月5日月曜日

お手本

顕微鏡や超音波など、画像の検査は生化学の検査と違って数字で出ないので、精度管理が難しいと思います。
例えば生化学など自動分析だと、コントロール血清などで毎日のばらつきなど調べる事ができます。

画像というのは、いくら教科書で勉強しても補えない物もあります。それは、経験でしょうか?それともセンス? もちろん勉強は大事です。でも、やはり良いお手本になる人がそばで教えてくれる、もしくはその人の画像を付いて見る。そしてマネをする。その人色に染まるくらいの気持ちで....というのも上達の道だろうと思っています。
例えば悩む症例があったとき、そのお手本と思っている人はどちらの判断をしたか? その人のマネをするつもりでその人の技術を身につけて行く。
そうなるようなお手本となる人に巡り会えると良いですね。


わたしは研修会や学会などで、印象に残った先生は次の研修会などを探して、すこし追っかけチックに足を運ぶようにしています。

たくさんの良い先生に出会えますように。

2009年10月4日日曜日

ピンクリボンフォーラム

今日はピンクリボンフォーラムに行ってきました。

乳がん患者友の会が早期発見、早期治療を訴える啓発活動の一つです。
患者様対象の会もあるようですが、今回は乳がんとは縁のない人が対象のようでした。

県内の乳腺外科の先生方が集まって、それぞれ与えられたテーマで話をされます。
乳がんとは? 検診とは? 精密検診が必要と言われたら? 乳がんになったら? 
とてもわかり易く話がされて、とてもいい会だと思いました。
女性を相手にされる先生だからか、とても優しい会だと思いました。

私は縁あって、いま乳がん検診の一角をお手伝いしていますが、本当に検診の大切さがよくわかる一日でした。


そして、先生方も言われていましたが、怖くて検診に行かないと言う人がいるのも事実です。
シコリに気がついていたけれど、怖くてこなかった。と言う人の検査をしたこともあります。
早く見つかれば、怖くない病気です。ぜひ病院に足を運んでほしいと思います。
そして、自覚症状がなくても検診に出かけてほしいとおもいます。